いいことさがそ 〜小児がんママと応援隊のコミュニティー〜

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【報告】GRW2016 開会式にてお話をさせていただきました。


例年お伝えしております、ゴールドリボンウォーキング。

小児がんへの理解と、小児がんの子どもたちを皆で歩いて応援するイベントです。

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今年は2016年4月23日(土)に、第9回目として行われました。

そのゴールドリボンウォーキングの開会式にて、親の立場としてこの会への参加目的について、わが子とともに檀上にてお話させていただきましたので、ご報告させていただきます。

 

私たち親子にとって、このウォーキングに参加できるのはこれで6回目となります。

こうしたカタチで、皆さまに声を届けさせていただける機会を頂戴しましたことに、深く感謝し、相変わらず上手にはお伝えできなかったことに悔いを残しながらも、お一人でも多く、小児がんのことを知り、興味をもち、理解をしていただける方が増えますことを祈っています。

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以下の通りにはお話できませんでしたが、用意しました原稿を掲載します。

 

 ① わが子はどのような病気だったのか。

 

神経芽腫という固形腫瘍です。1歳8か月で診断を受けましたが、発覚直後は当時のわが子の頭ほどの大きさになり、腫瘍内に出血を起こしていたため、貧血の兆候が見られて大きな病院へと運ばれました。高熱を繰り返したり、「ぽんぽん」とは言っていましたが、「痛い」と言えなかった日々が続いていました。

 

年齢的にまだお腹がぽっこり出ていた時期で、大きな病気だと疑うまでには時間がかかりました。例えばもしも、三輪車のハンドルなどにお腹を打ちつけていたら、アウトだったと言われました。

 

その後、再発もしたので、約2年。800日間、私自身もわが子とともに入院生活を送りました。

 

② 入院している際に大変だったことや、がんばった事

 

抗がん剤治療やその副作用。そして、自家末梢血移植や臍帯血移植。また5回以上も手術室へ送ること。など、治療に関しての大変さもさることながら、私たち保護者の精神面を支える必要もありました。

 

私は、小さかったわが子のためには、そばにいる私たち家族が笑顔でいることを心がけました。小さいからこそ、私が笑顔でいれば、必ず治ると、信じられると思ったからです。

 

一番つらかった時期は、実は退院直後でした。仲間もいなくなったことから、かなり精神的に滅入りました。命を救えても、ひっ迫した入院生活は、のちのち様々な影響を及ぼします。 子ども一人の命を救うためには、本人のみならず、その周囲の保護者へのケアも重要です。またその保護者を支える家族へのケアも重要なのです。

 

私たちには泣ける場所があり、そのうえで、子どもの前では笑顔でいられる環境づくりが必要だと感じています。それこそが、子どもたちの治療成績を上げることにもなっていると信じています。

 

③退院後の生活について

 

わが子は、生涯飲み続ける薬はありますが、現在のところ大きな晩期合併症は出ていません。 ただし仲間の中には、命は救われてもその後、さまざまな困難を抱えている子どもたちもいます。

 

情報交換の大切さを感じ、仲間とともに同じ病気の親の会を立ち上げました。退院してからも仲間 がいることは大切です。 晩期合併症以外にも影響はあります。

 

成長発達に重要な乳幼児期を「長期入院」という限られた中で生活してきたわが子は、やはり同学年のお子さんと比較すると、体力面をはじめ何かと違いが生じています。わが子が感じる困難と、どうにかうまく折り合いをつけながら、わが子自身が自分を大好きでいられることを第一に、楽しく毎日を過ごしたいと願っています。

 

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④関口より皆様へメッセージ

 

私たち当事者にとって、今日のウォーキングに参加するには4つの意味があります。
1つは、 退院でき、命ある今に感謝すること。
2つ目は、  この同時刻にも辛い治療堪える仲間エールを送ること。
3つ目は、お空へと見送った仲間想いを馳せること。

本日も、小児がんの治療研究が進むことを願って、お子さんを亡くされたご家族がご参加なさっています。
そして
最後の 4つ目は、
これからも続くわが子 たちの道が穏やかであることを願ってこの日、皆で一緒に歩くこと。

 

これが、私たちのゴールドリボンウォーキングの参加目的 です。

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小児がんの子どもたちが社会で生きていく時代になりました。

彼らの周囲に、小児がんのことや、彼らが抱える問題について、興味を持ち、理解し、困ったときに力を貸してくれる方たちが増える社会となることを祈っています。

 

ぜひ本日ご参加の皆様には、小児がんの子どもたちや、その家族のそばに寄り添っていただけると嬉しいです。ありがとうございました。


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